インディーズ・ポップスユニットm7のプロデューサーMarkのblogです
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1993シドニー・Paul McCartneyライブレポート1
1993年、当時パソコン通信のNifty-Serveロックネットフォーラムに私がアップした文章が久々に出てきたので、記録の為にここにRe:Upしたいと思います。

以下、1993年の僕の文章です。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
北の方に台風が来ていた。オーストラリアでは北で発生した台風が南下してくるのである。
シドニーは、秋の気配が漂い、一年中で最も過ごしやすい気候になっていた。
もっとも、オーストラリアには元々常緑樹しかないので、秋の気配といっても見た目には何も変わらない。
前日の16日にシドニーについた。時差は1時間しかないので、時差ボケはなかったが、なんといっても9時間半のエコノミーはこたえる。だからといって今回はEMIの招待なので文句は言えない。しかし、17日の朝っぱらからコアラだっこツアーはいただけない。業界人ばかりのツアーで、朝7時半起床、なんて馬鹿げている。案の定、バスガイドさんが必死に市内の案内をしているのに誰も聞いていない。寝ている。「移動は寝るべし」というのは我々に染み付いた習慣なのである。

昼食後にホテルに戻り、自由行動となる。私は次の日の仕事のアポをとり終えると、最上階にあるインドア・プールへと向かった。
オージーに「インドール」と発音され面食らったものの、私は午後のひとときを、ガラスルーフのプールで楽しんだ。ルーフの遥か上方、雲の流れが異常に速い。台風の影響だろうか。ハイド・パーク脇のパーク・レーン・ホテル。新しいホテルで、ゴージャスな作り。サービスもいいし、おすすめである。

水泳が終わって、私はふらっと外に出た。こうして意味もなく街をぶらつくのが好きだ。1時間ごとにスケジュールを区切られたツアーなんてまっぴらである。電気屋を探した。マイクロカセットのテープと電池がない事に気がついたのである。しかし、シドニーで電気屋を探すのは困難を極めた。みんなどこで買っているのだろうか?私は大きいデパートの小さな電気製品コーナーをやっと見つけ、目的のものを手にいれることができた。音楽関係者としてきているわけだから、テープぐらい回さないと洒落にならない。
そして、9時からのコンサートにそなえ、腹拵えの為私が外国に来ると必ず立ち寄るマクドナルドでクォーター・パウンダーを食べた。これって日本ではなかなか食べられないのである(当時)。
突然雨が降ってきた。激しい降りだ。そして、すぐ止んではまた降りだす。雲の間から幾度となく太陽が顔をのぞかせている。なんとも変な天気だ。

夜7時、ホテルロビー集合。そして会場であるエンターテイメント・センターへ、ツアー・バスで移動・・・9時からのコンサートなのに早すぎるのではないか?という我々の疑問に、担当者は答えた。「ポールとの会見ができるかもしれないので」しかし九分九厘その可能性はないという。「一応早めに来てないとね。」

建物に入るとき、チケットも見ないしカメラチェックもない。そのまま階段を登る。EMIオーストラリアの担当者が中で待っていた。皆のチケットを確認する。「9番だ」我々は彼の後についていく。
席に入る入り口に、ようやくもぎりのにーちゃんが立っていた。彼は我々のチケットをちぎってこういう。「はい、中に入ったらカメラはだめ、録音もだめだよ。じゃぁどうぞ。」
私は観光客然とカメラを肩からぶら下げ、胸のポケットからはマイクロ・カセット・レコーダーが顔をのぞかせている。にもかかわらず、お咎めなし。何か言われたら「プレスだ」と言って許してもらおうと思っていたのだが、拍子抜けである。全く日本では考えられないルーズさである。

席についた。なんとかいう女性ボーカリストが前座をつとめている。全く面白くないので、ポール・グッズを買いに行く。キャップとTシャツ2枚を買った。それでも時間が余っている。私はコンコースをふらふらと歩いていた。
そのとき、EMIの担当者が血相を変えて走ってきた。
「全員をすぐに集めて下さい!」
「どうしたんですか?」
「奇跡が起こったんです!」
私はみんなの待つ9番通路へと走った。

つづく

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by Mark@m7|ReTweet by Kenpapa9 | 2016-11-03 23:15 | 音楽・カルチャー全般
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